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AIにテクニカル分析はできる?GPT vs Claude vs Grok vs KimiでAIチャート分析を検証

•読了時間 15 分
AIにテクニカル分析はできる?GPT vs Claude vs Grok vs KimiでAIチャート分析を検証

ChatGPTにチャートのことを聞いてみた経験がある人なら、一度はこう思ったはずです。このAIチャート分析、本当に合っているのか。それとも、もっともらしく聞こえるだけなのか。

そこで実際に試してみました。GPT vs Claude vs Grok vs Kimi。4つのAIモデルに、TradingViewで開いた同じビットコインのチャートを見せて3ラウンドの質問をし、答えはすべて実際の数値で答え合わせしています。結果、いちばん安いモデルがいちばん高いモデルと互角。そしてダブルトップを言い当てたのは、1モデルだけでした。

今回の検証に使ったブラウザ拡張機能SurfMindは、私たちが開発しているものです。本記事はAIツールを比較する教育目的のコンテンツで、投資助言ではありません。特定の暗号資産や金融商品の売買を勧めるものではなく、記事中の回答はいずれも売買シグナルではありません。

先に結論:チャートを正確に読めるAIはどれ?

モデル クレジット倍率 ラウンド1:基本 ラウンド2:RSI ラウンド3:パターン
Grok 4.7 1× ✓ ✓(4分47秒かかった) 2回とも「明確なパターンなし」
Kimi K3 2.5× ✗ 安値の月を間違えた ✗ 別の数値を読んだ 聞くたびに違うパターン
Claude Opus 5.5 4× ✓ ✓ 2回ともダブルトップ
GPT-6 Astra 10× ✓ ✓ 2回とも「明確なパターンなし」
  • コスパ最強はGrok 4.7。 1×なのに、10×のGPT-6 Astraと同じ答えを出しました。
  • チャートの読みがいちばん鋭かったのはClaude Opus 5.5。 ダブルトップを指摘したのはClaudeだけです。
  • Kimi K3は2回とも別のデータを見て答え、聞き直すとパターンまで変わりました。

クレジット倍率は、テスト当日のSurfMindでのモデル別クレジットレート(Grok 4.7 = 1×)です。回答1件ごとの実際のコストを測ったものではありません。

検証のやり方

  • チャートは最初から最後まで同じ1枚。 TradingViewで開いたビットコイン(BTC/USD)の日足で、期間は2025年8月1日〜2026年1月31日。下にRSI(14)を表示しています。
  • AIにページを直接読ませる。 スクリーンショットはアップロードしていません。SurfMindの入力欄にある本のアイコン(現在のページの読み込み)をオンにして、各モデルが開いているタブのチャートをそのまま見られるようにしました。
  • 同じ質問を2モデルずつ並べて。 SurfMindの比較ビューで、まずGPTとClaude、続いてGrokとKimiに同じ質問を同時に投げました。プロンプトの最後には毎回 "Keep it short."(短く答えて)を付けています。
  • 肝心なところは2回聞く。 ラウンド3(パターン)は2回質問し、2回目は新しいチャットで聞き直しました。
  • 答え合わせは実データで。 正解は、チャートそのものの日足データから出しています。

ひとつ押さえておきたいのが、このページには過去のチャートと並んで、今日のビットコインのリアルタイム価格とRSI(テスト当日は約$75,600と37.7)も表示されていたことです。これが後々、結果を左右することになります。

ラウンド1:基本的な数字は読めるか

質問: "Look at the chart on this page. Is the price going up, down or sideways? What are the highest and lowest prices, and in which month?"(このページのチャートを見てください。価格は上昇、下落、横ばいのどれですか?最高値と最安値、それぞれ何月だったかも教えてください。)

正解: 下落。高値は10月6日の$126,230、安値は最後のローソク足である1月31日の$75,787です。

ラウンド1:ビットコインのチャートと正解。下落、高値は10月の約$126K、安値は1月31日の$75.8K

GPT、Claude、Grokの3モデルはそろって正解。下落で、高値は10月の約$126,000、安値は1月の約$75,500〜75,600と答えました。

ただ、気になる点がひとつ。3モデルの言う「安値」は、チャート上の安値$75,787ではなく、ページに出ていた今日のリアルタイム価格とほぼ同じ数字でした。Grokにいたっては、すぐ横に "live price ~$75,630"(リアルタイム価格 約$75,630)と書いています。誤差の範囲なので正解扱いにしましたが、これが次のラウンドへの伏線でした。

Kimiはトレンドと高値こそ合っていたものの、安値の時期を "around April 2026"(2026年4月ごろ)と回答。チャートには存在しない月です。

ラウンド1の結果:4モデル中3モデルが正解。

ラウンド2:インジケーターは読めるか

質問: "What is the RSI at the right edge of the chart? Is Bitcoin overbought, oversold or neither there?"(チャート右端のRSIはいくつですか?その時点のビットコインは買われすぎ、売られすぎ、どちらでもない、のどれですか?)

正解: 約25。一般に、30を下回ると「売られすぎ」とされます。

ラウンド2:チャート下のRSIパネル。右端は約25で売られすぎ

  • GPT: 約24で売られすぎ。回答まで約5秒。
  • Claude: 24〜25で売られすぎ。こちらも約5秒。
  • Grok: 約25で売られすぎ。正解ですが、答えが出るまで4分47秒かかりました。ページ上のリアルタイムのRSIとチャートを見比べたうえで、チャートのほうを採用していました。
  • Kimi: 37.8で "neither overbought nor oversold"(買われすぎでも売られすぎでもない)。これはこのチャートの数値ではなく、ページに出ていた今日のリアルタイムのRSIに近い値です。

ラウンド2の結果:4モデル中3モデルが正解。 Grokも正解で、遅かっただけです。

ラウンド3:チャートパターンを見抜けるか

質問: "Do you see a classic chart pattern on this chart? If there is no clear pattern, say so."(このチャートに典型的なチャートパターンは見えますか?はっきりしたパターンがなければ、そう答えてください。)そのあと、新しいチャットで同じ質問をもう一度しました。

  • GPT: "No clear, textbook chart pattern stands out."(教科書どおりのはっきりしたチャートパターンは見当たりません。)2回目は "No clean textbook pattern stands out."(教科書どおりのきれいなパターンは見当たりません。)
  • Grok: 2回とも "No clear classic pattern"(はっきりした典型的パターンはない)。
  • Claude: "Not a textbook pattern, but one comes close: a rough double top."(教科書どおりではないものの、近い形はあります。いびつなダブルトップです。)2回目は "Yes. The clearest pattern is a double top, and it has already played out."(はい。いちばんはっきりしているのはダブルトップで、すでにそのとおりの値動きになっています。)
  • Kimi: 1回目は "rounding top"(ラウンディングトップ)を挙げ、チャートにない月を使って説明。2回目は "completed head and shoulders."(完成したヘッド・アンド・ショルダーズ=三尊天井)。

ラウンド3:Claudeが指摘したダブルトップ。8月の$124.5Kと10月の$126.2Kの2つの天井、その間の約$107Kまでの下げ、そして$75.8Kまでの下落

チャートを見て、ご自身でも確かめてみてください。天井は2つ。8月中旬の$124,501と10月上旬の$126,230で、差は1.5%もありません。その間の谷は約$107,300。価格は10月にいったんこの水準を割り込んだものの持ち直し、11月上旬に今度ははっきり下抜けると、そのまま$75,787まで下げ続けました。

完璧なダブルトップではありませんが、形は当てはまっていて、値動きも実際にそのとおりになりました。GPTとGrokの「明確なパターンなし」も間違いではありません。なければそう答えるよう、プロンプトで指示していたからです。それでも、いちばん役に立つ読みを示したのはClaudeで、2回とも同じパターンを挙げていました。一方のKimiは、同じチャートに2回で別々のパターンを答えています。

ラウンド3はClaudeの勝ち。

結局、チャート分析に強いAIはどれ?

勝者:コスパ最強はGrok 4.7(1×)、チャートの読みがいちばん鋭かったのはClaude Opus 5.5(4×)

  • コスパ最強:Grok 4.7。 今回いちばん安い1×のモデルながら、全ラウンドで10×のGPT-6 Astraと互角でした。このチャートでのGrok vs GPTは引き分けで、クレジットレートは10分の1。差があったのは、RSIの回答に時間がかかったことくらいです。
  • チャートの読みがいちばん鋭かったのはClaude Opus 5.5(4×)。基本もRSIも正解し、ダブルトップを指摘したのはこのモデルだけでした。

とはいえチャート1枚での結果なので、順位というより目安として受け止めてください。

今回わかった3つのこと

  1. 高いモデルほどいい答えを返すとは限らない。 10×のモデルは1×のモデルに並ばれ、チャートの読みでは4×のモデルに及びませんでした。
  2. AIが「いま見ているチャート」を読んでいるか確かめる。 KimiのRSIの読み違いも、今日の価格とそっくりだった「安値」も、ページ上の別の数字を拾ったのが原因でした。
  3. パターンは2回聞く。 答えがぶれるなら、その答えは信用しないほうが無難です。

自分で試すには

  1. ブラウザにSurfMindを入れます。Chrome、Edge、Firefox、Safari、Brave、Opera、Arcに対応しています。
  2. チャートを開きます。TradingViewでも証券会社のサイトでも、ブラウザで見られるものなら何でもかまいません。
  3. SurfMindのサイドパネルを開き、入力欄の本のアイコン(現在のページの読み込みを有効にする)をクリック。これでモデルがページを読めるようになります。
  4. あとは質問するだけです。… と回答を比較を使えば、別のモデルの答えと並べて見比べられます。

この検証の限界

  • チャート1枚、質問もわずか。 ランキングではなく、ある時点のスナップショットと考えてください。
  • 「ダブルトップ」かどうかは見方次第。 回答はすべて上に引用したので、ご自身で判断してください。
  • ページには過去のチャートと一緒にリアルタイムの数値も出ていた。 これに引っ張られた回答がありました。リアルタイムの数値がないチャートなら、結果は変わったかもしれません。
  • モデルはアップデートされる。 結果は2026年11月7日時点で使えたバージョンのものです。
  • チャートは読めても、先は読めない。 チャートを完璧に読めるモデルでも、この先どう動くかまではわかりません。

チャート提供:TradingView

チャートを開いて、いつも使っているモデルがどう読むか試してみてください。

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